2017年、国際標準化機構(ISO)は、体積相当径が100 µm未満の気泡を「ファインバブル」、1 µm未満のものを「ウルトラファインバブル(UFB)」と定義している。鉛蓄電池は高い信頼性とリサイクル性を有する二次電池であるが、過放電時には電極表面に硫酸鉛(PbSO₄)が析出・硬化するサルフェーションが生じ、充放電特性の劣化を引き起こすことが課題となっている。
本研究では、サルフェーションの抑制を目的として、電解液中にウルトラファインバブル(UFB)を導入し、その効果を電極表面解析により検証した。UFB導入の有無による比較実験を行い、充放電後の電極表面を原子間力顕微鏡(AFM)および走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した結果、UFB導入系では硫酸鉛の粗大結晶の析出抑制、結晶粒の微細化、および均一分散化が確認された。これらの結果は、UFBが電極界面での反応環境を改善し、鉛蓄電池におけるサルフェーション抑制や電極反応の制御に貢献する可能性を示唆している。